一觴一詠 酒を詠む

ワインエキスパートの悠です。
30歳で小さいワインのネットショップを起業、現在運営中です。
ブログにはワインに限定せず、日々飲んだ酒をアップしていきます。

ブログ名は【いっしょういちえい】と読みます。
一杯の酒を飲みながら、一つの詩を歌うことです。
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Bourgogne Roncevie 2009 Domaine Arlaud Pere et Fils
ブルゴーニュ・ロンスヴィ 2009年 ドメーヌ・アルロー・ペール・エ・フィス
【2014年8月10日】

ブルゴーニュ・ロンスヴィ_500

■テイスティングコメント
【外観】
深みのあるルビー色。


【香り】
チェリー等のアロマと、鼻腔を抜けるようなスパイス香が重なっている。


【味わい】
口に含むと、アタックにハーブの様な青さ、フィニッシュにビオ特有の香ばしいナッツのニュアンスが表れる。


【イメージ】
夏の山間の田舎のような印象です。
ストレートに入り込んできたイメージから、真っ直ぐな信念を感じました。
耕作には馬を使い、愚直にビオワインを造る、そんな人たちの生き様を感じます。
思いつくのは、ジャン=フランソワ・ミレーの【落穂拾い】。


抜栓した直後は平凡で素っ気ありませんが、時間をおいてから飲むと、驚くほど美味しくなります。


ブルゴーニュ・ロンスヴィimg_500

■概要
1998年にシプリアン・アルロー氏が実質的にドメーヌの運営を始めてから頭角を現したロバート・パーカー氏やイギリスのジャーナリストも注目するモレ・サン・ドゥニ村に本拠を置く由緒あるドメーヌ。
平均樹齢30〜50年のモレ・サン・ドゥニ村を中心に、ジュヴレイ・シャンベルタン村とシャンボール・ミュジニー村の最良の区画に葡萄畑を所有しており、リュット・レゾネ(減農薬農法)を採り入れ、出来る限りテロワールを表現している。
ステンレスタンクで低温マセラシオン醗酵を行い、過度の抽出は避け、格付やヴィンテージにより新樽を30〜60%使用し樽熟成。
SO2を極力最小限しか使用せず、、ピノ・ノワールのピュアな果実味を引き出している。
品質に対するこだわりで、徹底した選果を行い、基準に満たない葡萄や樽は全てネゴシアンに売却しているため、最高水準のものだけが瓶詰されている。


ロンスヴィは、もともとはジュヴレ・シャンベルタンの村名クラスだった区画で10ha。
シャンベルタンから国道74へ下った所に位置し、5haが村名クラス、残りの5haがACブルゴーニュで、ドメーヌ・アルローではACブルゴーニュの5haを全て所有。

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Pouilly Fume Balon de L 2009 De Ladoucette
プイィ・フュメ バロン・ドゥ・エル 2009年 ドゥ・ラドゥセット
【2014年8月10日】

バロン・ドゥ・エル_500

■テイスティングコメント
【外観】
グリーンがかった透き通ったイエロー。


【香り】
マールボロ並みのハーブ香でありながら、仏産らしい繊細さを併せ持つ。


【味わい】
凝縮された果実味と酸味、ミネラル感が口中を覆い尽くす。
あと10年は寝かせられるポテンシャル。


【イメージ】
溢れるようなミネラル感から、やはり海をイメージします。
世界のどこよりも海を感じる場所。
青い空とエメラルドグリーンの海、豊かなサンゴ礁、白い家。


ロワールなのに、この季節(熱)を感じるのは、2009年だからでしょうか。
海のイメージは、テール・ブランシュ土壌を考えると妥当かもしれません。


何かに例えるなら、エーゲ海上に浮かぶサントリーニ島。
青い海と、白い地平線のコントラスト。


豊かなミネラルと揺るがない重力(存在感)。
母なる海に抱かれる安堵感。


このワインは海そのもの。
生命の源。


バロン・ドゥ・エルimg_500

■概要
葡萄品種:ソーヴィニヨンブラン100%。


1787年にラドゥセットの先祖でフランス銀行頭取であったラフォン伯爵が、ルイ15世の内縁の娘よりシャトー・ドュ・ノゼを譲り受ける。
1805年にラドゥセット家が引き継ぎ、1972年に弱冠21歳でシャトーの経営を任された現当主パトリック・ドゥ・ラドゥセット男爵は根本的な醸造の近代化を図る。
1973年にフランスのトップクラスの白ワインの仲間入りを狙ってリリースしたものが“Baron de L”であり、現在はPouilly Fumeにおいて最も高台の地、サン・タンドランを中心に100ha以上の葡萄畑を所有している。

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