一觴一詠 酒を詠む

ワインエキスパートの悠です。
30歳で小さいワインのネットショップを起業、現在運営中です。
ブログにはワインに限定せず、日々飲んだ酒をアップしていきます。

ブログ名は【いっしょういちえい】と読みます。
一杯の酒を飲みながら、一つの詩を歌うことです。
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タグ:軟水

水芭蕉 純米吟醸辛口スパークリング 180ml(2017年6月)
【2017年6月22日】

純米吟醸辛口スパークリング_550
純米吟醸辛口スパークリング2_550

■テイスティングコメント
瓶を振ると澱が舞い、風に舞う雪のように見える。
華やかな外観からはフルーツ香をイメージするが、それに反して吟醸香が豊か。
口に含むと、凛としたミネラル感を伴う苦味が、米の甘味を分断する。
フルーティーだが、チャーミングではなく、いぶし銀の酒質。
春を形容する表現ではなく、しんしんと降り積もる雪景色をイメージします。

純米吟醸辛口スパークリングimg2_550
 
■概要
産地:群馬/永井酒造
酒米:兵庫県三木市 三木・別所地区産 山田錦
アルコール:15度
精米歩合:60%
日本酒度:+8
酸度:1.4
仕込み水:尾瀬の天然水(軟水)


1886年創業、水芭蕉シリーズは1992年から発売開始。
フランスのシャンパーニュ地方で醸造を学び、2008年に瓶内二次発酵による発泡性清酒を発売。
経歴から分かるように、蔵元のホームページもアルファベットを使用するお洒落な雰囲気である。
地元の自然風景、蔵の様子も美麗な画像で見ることができる。
ボトルやラベル、酒質もワインを彷彿とさせる。
和洋折衷と言う表現がしっくりくるだろう。

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長期熟成酒 1998年 人気酒造
【2017年6月19日】

長期熟成酒_550
長期熟成酒2_550

■テイスティングコメント
外観はウィスキーを彷彿とさせる濃いブラウン。
スワリングをすると、シェリーのようなランシオ香が鼻腔を抜ける。
その酸化的ニュアンスとは別に、ヒノキ、スギのような木の香りと、トリュフのようなニュアンスが混ざり非常に複雑な香りを放つ。
カラメル、べっ甲飴のような甘い香りと、ぬかの香りが、その複雑な様相を整えている。
口に含むと、アタックは苦味を伴う豊かなコクで、凝縮されている米の旨味、甘味が一度に押し寄せ、ミネラルと同調する余韻は非常に長い。
時が経ち贅肉が落ちて、「酒」の密度が増している印象。


その複雑な酒質から、小さなボトル内とは対極的に大きなスケール感があります。
生命が芽生え、営み、朽ちていき、そして再生していく。
この長期熟成酒には「森羅万象」を感じます。

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■概要
産地:福島/人気酒造
アルコール:18度
精米歩合:60%
仕込み水:安達太良山雪解け水(軟水)


※蔵元資料
◆ラベルアート作者:山田 泰
◆作品名:裂
◆作品コメント:桜の大古木が「経てきた時の流れ」を その蕾が「未来の時」を映し出す。

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燦然 藍ラベル 純米 「雄町」 生原酒 720ml  (2017年4月)
【2017年4月27日】

燦然純米雄町生原酒_550
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■テイスティングコメント
外観は淡いイエロー。
マスクメロンや、バナナ等のフルーツ香、バターのような乳製品の香りと米の香りも混ざる。
口に含むと、濃厚でフレッシュなメロンジュースのようにジューシーな飲み口。
溢れそうなばかりの甘味(旨味)を感じながら、アクセント程度の要素である苦味がフィニッシュを引き締める。
このミネラル感は果実の種子に感じるタンニンのような印象で、甘味、酸味、苦味のバランスが良い。


5日経つと、パワフルだった果実味がまろやかになります。
まるで豊作の果樹園そのもののような一本です。

 燦然純米雄町生原酒img_550

著作者:kanenas.net


■概要
産地:岡山/菊池酒造
酒米:岡山県産雄町100%(一部の酒に無農薬・無肥料の自然栽培米使用)
アルコール:19度
精米歩合:65%
酵母:協会9号等
酒母:速醸
仕込み水:高梁川流域の水(軟水)


明治11年に創業された菊池酒造は、備中玉島港町(現岡山県倉敷市玉島)として繁栄した昔の問屋街の一角にある。
数多ある酒の中で一段と輝く素晴らしい酒を造りたいという信念から、酒銘を「燦然」(さんぜん)と名付ける。
酒造りの期間は、蔵ではモーツァルトの音楽が流れ、山田錦や雄町、朝日、アケボノといった酒米を使い、優れた水質である高梁川流域の水と、各品評会で常に高い評価を受ける備中杜氏の技術をもって、伝統を守った酒造りを行っている。
特定名称酒の売上比率が90%以上、(大)吟醸・純米(大)吟醸の比率も50%以上と、比較的高価な清酒の比率が高い。
更に近年では、貯蔵設備の整備、火入れ装置の高度化、最新の洗米機・キャッパーなどの導入を行い、品質を高めるための設備投資も積極的に行っている。

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