一觴一詠 酒を詠む

ワインエキスパートの悠です。
30歳で小さいワインのネットショップを起業、現在運営中です。
ブログにはワインに限定せず、日々飲んだ酒をアップしていきます。

ブログ名は【いっしょういちえい】と読みます。
一杯の酒を飲みながら、一つの詩を歌うことです。
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タグ:赤ワイン

Boekenhoutskloof Chocolate Block 2013
ブーケンハーツクルーフ チョコレートブロック 2013年
【2017年10月26日】

The Chocolate Block 2013_エチケット_550
The Chocolate Block 2013_エチケット2_550
The Chocolate Block 2013_550

【外観】
深い青紫色を呈し、グラスを伝う涙の粘度は高い。

【香り】
スワリングすると、熟したブルーベリーやカシスのアロマが華やかに立つ。
それらのニュアンスが消える頃に、ハーブ等の青い香りや、シナモンの香りが追随してくる。

【味わい】
口に含むと、収斂性のある力強いタンニンと、豊かな酸味が押し寄せるが、一本通ったミネラル感がその要素をバランスよくまとめている。
まろやかな甘味を経由し、フィニッシュに心地良い苦味が長く続き、いつまでもその存在感を示している。

【イメージ】
野性味のある華やかなアロマから、野ばらに咲き誇るピンクッションのようなイメージです。
※画像はピンクッションではありません。
The-Chocolate-Block-2013img2_550


■概要
1776年設立され、フランシュック地区で最古で最も評価の高いワイナリーだ。
ワイナリーの名前は、「土着のブナの木」を意味する。
エチケットには、この木で作られたケープ・オランダ様式の7つの椅子が描かれている。
ブーケンハーツクルーフ社は過去に、ロバートパーカーのワイン・バイヤーズ・ガイド(米国)、ワインレポート(欧州)の両方で南アフリカNo1ワイナリーに選ばれている。


産地:南アフリカ/コースタルリージョン
タイプ:赤/重口
葡萄品種:シラー71%/カベルネ・ソーヴィニヨン12%/グルナッシュノワール11%/サンソー5%/ヴィオニエ1%

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Chambolle Musigny 1996 Domaine George Roumier
シャンボール・ミュジニー 1996年 ドメーヌ・ジョルジュ・ルーミエ
【2017年2月16日】

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■テイスティングコメント
【外観】
明るくて透明感のあるガーネット色。
ワインの涙はサラサラしており、グラスの底は霞んで見える。

【香り】
甘酸っぱいラズベリーや、芳醇なブルーベリーのアロマが漂う。
豊かな果実香と共に、シナモン、クローヴ等のスパイス香も感じる。

【味わい】
口に含むと、豊かな酸味と、ゴツゴツしたタンニンが広がる。
濃厚で凝縮感があるが、骨格の印象はエレガントで繊細。
野生的な荒々しさと気品を併せ持つ隙のない印象。
対照的な要素が存在している複雑な造り。

【イメージ】
畑や農夫、生産者の汗と涙が透けて見えそうな一本。
無骨だが、真摯な情熱を感じる純朴なワイン。
エレガントと評価されているワインですが、決して華やかな世界観ではなく、実直で仕事熱心な初老の男性をイメージしました。

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■概要
ブルゴーニュでもトップクラスの人気を誇るこのドメーヌの当主はクリストフ・ルーミエであり、シャンボール・ミュジニーに本拠を置く。
1924年にクリストフの祖父、ジョルジュが設立し、0.1haのミュジニーはドメーヌ創設時からジョルジュが賃貸耕作していた区画を、1978年になってようやく父のジャン・マリーが買い取ったものである。


醸造においては2003年に選果台を導入し、畑での選果に加え、醸造所でも葡萄の選別が行われるようになった。
発酵容器は1998年までは木製開放桶だったが、2009年以降はほぼ100%ステンレスタンクに切り替わっている。
通常、除梗率は75%で25%の梗を残すが、2009年のような暑い年は敢えて50%残すことでワインにフレッシュ感を与えている。
ミュジニーは収穫量が少ないため、嵩を上げるために100%全房で醸造し、12〜13度で6日ほどの低温マセレーション、自然発酵している。
計16ヶ月の樽熟成を施すが、ミュジニーは澱引き時に古樽に移し替え、樽香が付き過ぎることを避けている。

ミュジニーに限らず、全体的に新樽率が低いのは、テロワールを体現するためである。
前に述べた信念のもと、化学薬品、化学肥料、除草剤の使用を廃止をしており、清澄、濾過も行わず、そのワインのポテンシャルを引き出している。

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Gippsland Pinot Noir 2011 William Downie
ギップスランド ピノノワール ウィリアム・ダウニー 2011年
【2017年2月16日】

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■テイスティングコメント

【外観】
淡いルビー色だが、グラスの底は微かに霞んでいる。
グラスを伝うワインの涙はサラサラしている。

【香り】
チェリー、ストロベリー等の赤い実のアロマとシナモン等のスパイス香が折り重なっている。
なめし皮のような第三アロマも存在し、バックに野性味も感じる。

【味わい】
口に含むと、エレガントで穏やかな酸味とミネラル感が広がる。
タンニンはシルキーで丸みを帯びている。
微かに発泡のニュアンスを感じ、心地良い余韻へと繋がる。

【イメージ】
ブルゴーニュのような雰囲気だが、ワインの属性は明るい。
重心は高く、朝焼けの空のような印象。

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■概要

★ウィリアム・ダウニー Wiliam Dawnie

2006年「ヤング・オーストラリアン・ワインメーカー・オブ・ザイヤー」に選ばれる。
6トンの葡萄の収穫、精密に検査をしてから除梗、無濾過、無農薬。
2年間「バス・フィリップ」のフィリップ・ジョーンズの下で研修、2000年の6月から15ヶ月間「デ・ボルトリ」で働く。
その後、4ヶ月間「ジュヴレイ・シャンベルタン」にある「ドメーヌ・フーリエ」にて醸造について学ぶ。
2002年に再渡仏、2003年のヴィンテージをユベール・リニエで過ごし、モレサン ドニやジュヴレイシャンベルタンに携り、帰国後デ・ボルトリのシニア・ワインメーカーとなるが、平行して自分の畑をヤラヴァレーに開拓。

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