純米酒 辛口 720ml 神亀酒造(2016年8月)
【2016年12月22日】

純米酒辛口_450
純米酒辛口2_450

■テイスティングコメント
米の香りが静かにグラスからこぼれる。
豊かな酸味を感じるが、それが伸びやかでエレガントな印象を与えている。
栗の皮のような香しさが存在し、シェリーのような風味で強い個性があるものの、飲み飽きさせない確固たる地盤(信念)がある。
燗にすると酒質がほぐれ、まろやかなコクが口中に広がる。
抜栓してから20日程経過すると、強い個性は無くなり、米の甘味を感じる。
 
■概要
産地:埼玉県蓮田市/神亀酒造株式会社
酒米:酒造好適米100%(山田錦等)
アルコール:15度以上16度未満
精米歩合:60%
仕込み水:地中500mから汲み上げた秩父山系荒川の伏流水(硬水)

1848年(嘉永元年)創業し、現在はJR蓮田駅近くで酒を醸造している。
神亀の由来は、敷地内にあった天神池に棲む神の使いの亀に因む。
1987年(昭和62年)仕込む酒すべてを純米酒とし全量純米蔵となり、これは醸造用アルコールが当然のように使われていた当時では戦後初であった。
十数年前より有機栽培酒米を使用しているが、この蔵の何よりの特徴は、最低二年以上は熟成させてから出荷するというスタイルだ。
独特の旨味やコクは飽きることなく、特に燗酒にすることによって真価を発揮する。