一觴一詠 酒を詠む

ワインエキスパートの悠です。
30歳で小さいワインのネットショップを起業、現在運営中です。
ブログにはワインに限定せず、日々飲んだ酒をアップしていきます。

ブログ名は【いっしょういちえい】と読みます。
一杯の酒を飲みながら、一つの詩を歌うことです。
当ブログの写真や文章等の著作権は全て管理人に帰属しており、無断転載は禁止です。
初めての方はこちらをご参照ください。 ▶当ブログの趣旨

タグ:リースリング

Rudesheim Berg Rottland Riesling Grand Cru 2001
Weingut Georg Breuer
リュデスハイム ベルク・ロットランド リースリング グラン・クリュ 2001年
ゲオルグ・ブロイヤー
【2014年8月24日】

ロットランド2001_500

■テイスティングコメント
【外観】
透明感と艶があるイエロー。


【香り】
熟した柑橘系のアロマ。
ソヴァージュは柚子でしたが、ロットランドは蜜柑。
焼いたトーストの香ばしい香り、バター(人によってはクリームブリュレ笑)のニュアンスもあり。


【味わい】
奥深く力強い辛口。
鉱物のようなミネラルと酸味が口中に広がる。


【イメージ】
圧倒的に"大地"のリースリング。
その属性を通して、巨木の根が見える。


過去に飲んだリュデスタイム・ビショフスベルグ・BA 1993年も大地と巨木のイメージでした。
悠久の時を感じさせる世界樹でしたが、こちらも似ています。
しかし、こちらは木より大地、鉱石のイメージが強いです。


植物は地中に根を伸ばす。
地中深く鉱石とともに静かに存在する自然霊グノーム。
彼らは鉱石と岩石を通じ、大地の記憶を集め、植物を通してそれを運ぶ。
遥かなる大地の記憶。
人類より永くそこにあり続ける。


どこか幻想的なこのワインは、口に含むと大地そのものを飲んでいるようです。
葡萄により地中深くの養分を吸い上げられ造られるワインの性質上、あながち幻想とも言い切れないかもしれません。
大地の力を集約したようなポテンシャルはグラン・クリュの所以でしょうか。

飲み頃は、まだ10年弱先かもしれません。

ロットランド2001img_500

■概要
ベルク・ロットランドは特級の中でも華やかと評される、ラインガウの恩恵を限りなく受ける最高の区画。
2001年はテレーザ女史ではなく、貴重な先代ベルンハルト氏のワイン。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

Sauvage Riesling 2003 Weingut Georg Breuer
ソヴァージュ・リースリング 2003年 ゲオルグ・ブロイヤー
【2014年8月24日】

ソヴァージュ2003_500

■テイスティングコメント
【外観】
輝きのあるゴールドイエロー。


【香り】
熟した柑橘系のアロマ、柚子のような印象。


【味わい】
口に含むと、伸びやかな酸味とミネラル感が広がる。
キリッとした辛口で、どこかエスニックな世界観のようだ。


【イメージ】
ラインガウのリースリングはテロワールの影響か、"大地"のリースリングが多い。
しかし、こちらのソヴァージュは"天空"寄りでした。(大地属性?の海も視えましたが)


舞台は、東洋と西洋、イスラムとキリストの架け橋となるトルコ。
そこは朝霧の中の港、エーゲ海に面するイズミール。
吹き抜ける浜風と、風に感じる塩味(ミネラル感)。


キーワードは"架け橋"。
結ぶのは国家?宗教?信念?
それとも、父から娘への想いか。
その想いは、信念となりドイツワイン文化の礎となる。

ソヴァージュ2003img_500

■概要
100年ほど前、世界でもてはやされたラインガウの辛口リースリング。
その復権をモットーに立ち上がったのがゲオルグ・ブロイヤー醸造所。
実際はシュペートレーゼ以上の果汁を使用しているが、表記はQ.b.Aとなっている。
因みに2003年は先代ベルンハルト氏が健在だった頃のワインだ。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

Filzener Pulchen Riesling Spatlese 1991 Grosser Ring
Weingut Piedmont
フィルツェナー・プルシェン・リースリング・シュペートレーゼ 1991年
ワイングート・ピードモン
【2014年8月21日】

シュペートレーゼ1991_500

■テイスティングコメント
【外観】
均一で透明感のあるイエロー。


【香り】
香りは、甘酸っぱいニュアンス。熟したアプリコットのように可憐。


【味わい】
ピードモンは辛口志向と言われているが、このシュペートレーゼは爽やかな甘味がある。
余韻にはハチミツのニュアンスを感じる。


【イメージ】
イメージは、ヨーロッパの花園。
宮廷の暮らしが苦痛だったマリー・アントワネットに贈られたプチ・トリアノン。
宮殿の庭園ではなく、自然のままに揺れる草花。
蝶が舞い、花がささやく庭内で、頬張る甘酸っぱいアップルパイ。
誰にも邪魔されない彼女の時間と空間。


童話のワンシーンを切り取ったようなワイン。
自身の時間を止めて、リースリングの甘い余韻に身を任せる。


シュペートレーゼimg_500

■概要
ピードモン家はザール河流域のフィルツェン村で4世代にわたりワイン造りを営んでいる。
畑は85%に及ぶ急こう配でプルシェン、ウルベルトに6ha所有している。
当主のクラウス・ピードモンは、トリアーの農業検査所の職員と、ワイン醸造を兼業している。
リースリングを90%、ヴァイスブルグンダーを10%栽培し、多くの辛口ワインを生産している。
ワイン造りは、自然酵母を使用し、伝統的なフーダー(モーゼル特有の1,000リットル入木樽)でゆっくり低温発酵させる。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

このページのトップヘ