一觴一詠 酒を詠む

ワインエキスパートの悠です。
30歳で小さいワインのネットショップを起業、現在運営中です。
ブログにはワインに限定せず、日々飲んだ酒をアップしていきます。

ブログ名は【いっしょういちえい】と読みます。
一杯の酒を飲みながら、一つの詩を歌うことです。
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タグ:リースリング

Scharzhofberger Riesling Auslese Versteigerungswein 1988 Weingut Egon Mueller
シャルツホフベルガー・リースリング アウスレーゼ 1988年
エゴン・ミュラー
【2017年2月16日】

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■テイスティングコメント

【外観】
褐色がかった黄金色、べっ甲色を呈す。

【香り】
グラスに注ぐと、完熟したパイナップルや、甘いハチミツのような芳醇なアロマがこぼれる。
べっ甲飴のような濃厚な香りと、微かにジャスミンの香りが混ざり、ぺトロールは弱い。


【味わい】
口に含むと、豊かでコクのある丸みを帯びた酸味が広がる。
溢れ出そうな芳醇な甘味から、気品のあるミネラル感へ繋がり、余韻は長い。


【イメージ】
重心が高いリースリング。
色彩的には黄色で花畑を彷彿とさせる。
時を感じさせる外観とは裏腹に、味わいはフレッシュで純朴。
時間の流れを閉じ込めたような魔法のワイン。


★Scharzhofberger Riesling Kabinett 2005
Egon Muller
★Wiltinger Braune Kupp Le Gallais Auslese 1999
Egon Muller

※過去にこちらのワインを飲んだときも浮かんだ色彩は黄金色でした。
ヴィンテージ由来かもしれません。

エゴンimg2

■概要
エゴン・ミュラー家はドイツのロマネ・コンティと評価され、ドイツが世界に誇る世界最高峰の白ワイン生産者。
リースリングにこだわり、厳選された葡萄畑から、極少量のリースリングしか収穫せず、天然酵母による伝統的な醸造法を守り続けている。
エゴン・ミュラーは、糖度に基づいた、ドイツワインの格付けに懐疑的で、独自の厳しいハードルを設けている。

ドイツワイン法では、ラベルに<村名+畑名>を表記しなければならないが、 5つの特別な単一畑(オルツタイルラーゲ)に限っては例外で畑名だけの表示が許されており、シャルツホフベルガーはその一つである。

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Brauneberger Juffer-Sonnenuhr Riesling Auslese Lange Goldkapsel 1983
Weingut Fritz Haag
ブラウネベルガー・ユッファー・ゾンネンウアー リースリング アウスレーゼ ロング・ゴールドカプセル 1983年 競売会ボトル
フリッツ・ハーク
【2014年11月10日】

フリッツ・ハーク1983_500

■テイスティングコメント
【外観】
褐色がかった黄金色。
ワインの足は遅め。
液面に艶が見えるので、良質だと判別できる。


【香り】
スワリングすると黄色い花のアロマが溢れ、蜜がかったペトロールがふわっと控えめに香る。
この"蜜がかった"という特徴が重要で、綺麗に熟成した"黄色いリースリング"から総じてそれを感じとれる。
上品で控えめ、それでいて凛としている。


【味わい】
口に含むと、淡く優しい甘味が口中に広がる。
必要以上に甘くはなく、バランスの良い酸味とミネラル感が伴うので、ボディがボヤけず飲んでいて心地良い。
優しくて強い、儚げで厳か。
複雑な要素が絶妙に絡み合い、まとまっている。


【イメージ】
イメージはドミニカ産の虫入り琥珀。
数千万年前の太古の空気を閉じ込めた、悠久の時に想いを馳せられる琥珀のようなワイン。
確固たる歴史と先人の技術、それらをイメージしながら飲めば、時間など簡単に飛び越えられますね。

フリッツ・ハーク1983img_500

■概要
フリッツ・ハークの創設は1605年。
ブラウネベルクの急斜面に畑を持ち、エゴン、プリュムと同格とされる実力者。
収穫は全て手摘み、天然酵母を用い、ステンレスだけではなく樽も使う。

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Brauneberger Juffer-Sonnenuhr Riesling Auslese Goldkapsel 1990
Weingut Fritz Haag
ブラウネベルガー・ユッファー・ゾンネンウアー リースリング アウスレーゼ ゴールドカプセル 1990年 競売会ボトル
フリッツ・ハーク
【2014年10月24日】

フリッツ・ハーク1990_500

■テイスティングコメント
【外観】
濃く透明感のあるゴールドイエロー。
深く落ち着いた黄色は、明る過ぎず、そして地味ではない色。


【香り】
熟したカリンや黄色い花のアロマ。
91年のシュペートレーゼは高山の花のイメージだったが、こちらはもっと身近な農村に自生する野花のようで、前者よりワインの重心が低い。
淡いペトロール(リースリング特有の重油香)は両者とも同様に感じる。
これは生産者の個性かもしれない。


【味わい】
アウスレーゼでありながら控えめな甘さと酸味はエゴンに通じるバランスの良さ。
ワインだけ飲んでいても疲れてこない、むしろ疲弊しているときに飲むと癒やしになりそうな優しいワイン。
余談だが、そこまで甘くしないスタイルはオリヴァー氏にも引き継がれているとのこと。


【イメージ】
黄昏時に響くのは鐘の音。
村に一つしかない教会の前で催される秋の収穫祭。
冬がそこまで来ている、静寂の前の大切なひと時。
華やかだが、どこか終わっていきそうな儚げな感じ。
静かに朽ちていく過程を美しく思わせる。
それでいて、その先の春にまた希望を抱かせてくれるようなワイン。
"ドヴォルザーク ユーモレスク 変ト長調 Op101 第7番"が聴こえてくる感じです。


過去にエゴンを飲む機会が二回あり、一回目は過去と未来、二回目は常世と現世を感じました。
どちらも時間、時空の概念でありながら、その実は時間に縛られず、永遠に近いスケール感を表現するために用います。
エゴンと似ていると表現したこのワインは、性質は似ていましたが、本質は違いました。
決して永遠ではなく終わりがあるということ。
その美しく思わせる終わり方に生産者の実力が垣間見える気がします。

フリッツ・ハーク1990img_500

■概要
1605年創業のフリッツ・ハークはエゴンに並ぶ生産者として名高い。
現オーナーのオリヴァー氏はナーエのデンホフ(1750年から家族経営で続く老舗)で経験を積み、その後、南アやオーストリアで修業した。
過去に日本にも訪れており、和食とドイツワインが合うと感じたそうで、事実この日のワイン会の和食とのマリアージュは最高でした。
(この日のワインはオリヴァー氏ではないですが)

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