一觴一詠 酒を詠む

ワインエキスパートの悠です。
30歳で小さいワインのネットショップを起業、現在運営中です。
ブログにはワインに限定せず、日々飲んだ酒をアップしていきます。

ブログ名は【いっしょういちえい】と読みます。
一杯の酒を飲みながら、一つの詩を歌うことです。
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タグ:ビオディナミ

Altenberg de Bergheim Grand Cru 2000 Marcel Deiss
アルテンベルグ・ド・ベルグハイム グラン・クリュ 2000年 マルセル・ダイス
【2014年9月4日】

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■テイスティングコメント
【外観】
艶のある黄金色。


【香り】
べっこう飴や焦がしたカラメルのような香り。
貴腐香に近いニュアンスもある。


【味わい】
口に含むと、穏やかな甘味。
熟成感をさほど感じさせない、フレッシュな酸味。
真価を発揮するのはまだ先だろう。


【イメージ】
その艶のあるワインは命を照らす黄金色の光のようです。
中心にいるのは神々しいフェニックスでしょうか。

飛翔の軌跡は空へ架かる天国への橋となる。
死は終焉ではなく、希望(再生)だと思わせてくれる。


そのようにイメージしてしまう程、陽のオーラとパワーを放つワイン。

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■概要
アルザスにテロワールの概念を持ち込み、AOC法改正を成し遂げたマルセル・ダイス。
1744年から続くダイス家は1945年にワイナリーを設立。
その後、アンドレ氏を経て、現当主ジャン・ミシェル氏は三代目。
1997年からはビオディナミ。
アルテンベルグ グラン・クリュはアルザス伝統品種13種をブレンド。
ブドウの樹一本から約130ml程の低収量は、ディケム、ルロワに匹敵する。

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Bourgogne Grand Ordinaire Blanc 2011 Maison Leroy
ブルゴーニュ・グラン・オルディネール ブラン 2011年
メゾン・ルロワ
【2014年8月23日】

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■テイスティングコメント
【外観】
2011年にしては深いレモンイエロー。


【香り】
グレープフルーツのアロマに、少し熟成が進んだ栗の皮のニュアンスが重なる。
ヨーグルトのような香りもバックにある。


【味わい】
口に含むと、エレガントな酸、苦みを伴うコク、水のような透明感の余韻。
熟成が進んだ高級ブルゴーニュの印象がある。


【イメージ】
月の砂漠、星の欠片、宙(そら)には、流星群。
辺り一面に月の砂(レゴリス)、降り注ぐ星々。


ルロワのイメージは、どこまでも月です。

以前、ドメーヌ・ドーヴネを飲んだときにイメージしたのは、宇宙から見た地球。
やはりメゾン・ルロワも印象が近い。
(因みに、DRCを飲んだときは、地球の大海原を思い浮かべました)


ルロワと言えば、月並みですが、やはりビオディナミです。
上記は平たく言うと占星術に基づいた自然農法。
(メゾンのBGOがビオかどうかは、とりあえず置いておく)


ビオを飲んだ場合、僕は大地をイメージすることが多いのですが、彼女のワインを飲むと宇宙をイメージします。
月の農法によって造られたワインは、ある領域まで達すると星を見せるのでしょうか。

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■概要
葡萄品種:シャルドネ

言わずと知れたブルゴーニュでトップクラスのルロワ。
グラン・オルディネールだからと言って侮れません。
難しい2011年ですが、素晴らしい出来でした。

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l'Abboccatello 2012 V.d.T.Bianco
LE COSTE DI GIAN MARCO ANTONUZI
アッボッカテッロ 2012年
レ・コステ・ディ・ジャン・マルコ・アントヌツィ
【2014年8月22日】

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■テイスティングコメント
【外観】
明るいイエロー。


【香り】
少し茶色になったリンゴの蜜の香り、貴腐のようなニュアンスもある。
熟したマンゴーのようなトロピカル的なアクセントもバックにある。


【味わい】
口に含むとジンジャーのようなスパイス感もあり、優しい口当たり。
飲んでいると、暖かい風を感じそう。


【イメージ】
南国、蒸し暑い夏。
熱帯モンスーン気候下の雨期。
真っ赤な夕日と原生林。
大地のパワーを感じます。


未加工のダイヤモンドのようなワイン。
素材のままで美しく完成されている。
嫌味なく身体に染み込んでいく。


Les Vins Contes Quille de Joieに似てます。
あちらも原生林でしたが、涼やかな初夏の渓流。
こちらは、熱帯。
これはテロワールの違いでしょう。


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■概要
葡萄品種:プロカニコ、マルヴァジア等。

国境を越えてパカレ(自然派ワインの達人)の下で研修を受けたこともある、若き新星。
ジャン・マルコ氏が(フランス人の彼女と)イタリア中部ラツィオのグラードリ村(荒れ地)に設立したワイナリー。
所有する畑は、カルデラ湖であるボルセーナ湖を見下ろす元火山だった場所で、ミネラルと鉄分を豊富に含んだ土壌。
ビオディナミ農法で、化学薬品は一切使わないが、物事に固執せず、常に新しいことに挑戦する躍進的な生産者である。

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