COTEAUX DU LANGUEDOC LES ETATS D'AME 2010
MAS JULLIEN
コトー・デュ・ラングドック レ・ゼタ・ダーム 2010年
マス・ジュリアン
【2014年8月13日】
■テイスティングコメント
【外観】
底が見えない濃いガーネット色。
【香り】
甘くてスパイシーなアロマ。
熟したカシスやブラックベリーの香りを放つ。
【味わい】
口に含むと、ノッペリとした重い果実味が広がる。
凝縮感があり初日では味わいに広がりを見せない。
二日目は初日より贅肉が落ちた印象。
香りや味わいが華やかに、まろやかになった。
【イメージ】
一日目のイメージは、真夏の炎天下の校庭。
乾きと重い果実味からそのような印象を受けました。
二日目のイメージは、炎天下ではなく、夕焼け。
イメージは、田舎の農村に香るブーケガルニ。
一生懸命、炎天下で畑仕事して、疲れ切って汗だくの身体。
夕日の中、家路につき、家前で煙突から香るシチューの香りが風に乗って鼻をくすぐる。
空腹だったのを思い出して、焦燥感にかられ玄関を開ける。
扉を開けて、フワッと感じる家族の温かさ、心身を癒す家族の笑顔。
そんな温かいワインでした。
前回のマス・ジュリアンのロゼは、夏祭りの神社での恋話でしたが、今回は農夫の日常です。
共通点は夏、時間帯、土臭さ、人のイメージ。
ここのテロワールをイメージ化するとこうなるのかもしれない。
■概要
葡萄品種:シラー、ムールヴェードル、カリニャン、グルナッシュ
オリヴィエ・ジュリアンは、ラングドック地方モンペリエの北西約50kmに15haの葡萄畑を所有しています。
彼の家系はこの地で4世紀にわたってワイン造りに携わってきましたが、1985年に彼が父の跡を継ぎ、自身で瓶詰め、販売するようになりました。
葡萄畑は、40近い区画がカーヴの周囲35km四方に点在しており、石灰岩土壌等、5種類の土壌に、それぞれのテロワールにあった葡萄が栽培されています。
葡萄品種、区画ごと手摘みされ、平均収量は約30hl/haと極めて低く抑えられています。
醸造は基本的にはいくつかの品種が組み合わされて、一つのワインに仕上げられています。
オリヴィエ・ジュリアンは「ワイン造りは葡萄の木の剪定からはじまる」という信念を持ち、マス・ジュリアンでは、丁寧にワイン造りが実践され、ビオディナミの方法も取り入れています。