Saint Joseph Blanc 2010 Domaine Mathilde et Yves Gangloff
サン・ジョセフ ブラン 2010年 ドメーヌ・マチルド・エ・イヴ・ガングロフ
【2017年10月26日】
■テイスティングコメント
【外観】
深みのある濃いイエロー。
表面には艶が見える。
【香り】
微かに柑橘系のアロマは感じるが、栗の皮のような香ばしいアロマの方が表面に出ている。
ヴィンテージほどの熟成感は表れていない。
【味わい】
口に含むと、エレガントで伸びやかなミネラル感が広がる。
壊れてしまいそうなほどの繊細な造り(骨格)ながら、凝縮感があり、余韻は細く長い。
ミネラルウォーターのように雑味が無く、嫌味もない純粋な味わい。
【イメージ】
熟成感と新鮮さがグラスの中で溶け合っている。
永遠にピュアなワイン。
■概要
ガングロフは評論家には左右されない生産者と言われ、雑誌や評論家のインタビューを嫌い、マスコミに登場することもあまりないと言う。
山奥で葡萄と向かい合い、ワインと対話しながら、ワイン醸造の日々を送っている。
日本の侍を彷彿とさせる彼が一躍有名になったきっかけは、2000年にジャンシス・ロビンソンが携わる「オックスフォード・コンパニオン・トゥ・ワイン」で、「最も将来有望な28人」の1人に選ばれたことである。
そのただ一度の登場で、翌年の2001年以来、予約しなくては買えないカルトワインとなった。
急勾配の丘陵に広がる畑でオーガニック栽培を行い、全てを手作業でこなす。
ステンレスタンクで発酵、新樽、古い小樽を用いて熟成し、ワインの澱引きはなく、酸化防止剤も最低限しか使用しない。
コート・ロティに3ha、コンドリューに2.5ha、サン・ジョセフに2.4haを所有する小規模なドメーヌで、ワインの生産量は僅か30樽弱で日本への入荷は数ケースのみである。
コンドリューにつていはその一部をローヌの名門ギガルに卸しているそうだ。