一觴一詠 酒を詠む

ワインエキスパートの悠です。
30歳で小さいワインのネットショップを起業、現在運営中です。
ブログにはワインに限定せず、日々飲んだ酒をアップしていきます。

ブログ名は【いっしょういちえい】と読みます。
一杯の酒を飲みながら、一つの詩を歌うことです。
当ブログの写真や文章等の著作権は全て管理人に帰属しており、無断転載は禁止です。
初めての方はこちらをご参照ください。 ▶当ブログの趣旨

タグ:アルザス

Mambourg Grand Cru 2000 Marcel Deiss
マンブール グラン・クリュ 2000年 マルセル・ダイス
【2014年9月4日】

マンブール・グランクリュ_500

■テイスティングコメント
【外観】
褐色がかった黄金色。


【香り】
海苔の佃煮を彷彿とさせるヨード的ニュアンス。
焙じ茶(ドライハーブ)のようは香ばしい香りと、べっ甲飴のように甘い香りもある。


【味わい】
口に含むと、華やかなアロマとは裏腹に結構ドライ。
干し草のようなドライハーブのニュアンスもある。
栗のような香ばしさも広がり、非常に複雑味のある味わい。
複雑ながら、重心がどっしりとしている。


【イメージ】
香り高いが重心は低いので、これは天空ではなく大地のワイン。
修道院の庭から空を見上げているよう。
空想するのは果てない草原(スケール感)、空(自由)への憧れ。
憧れとは"愛"。

このワインは愛に満ちたワイン。

マンブール・グランクリュimg_370

■概要
PG、PN、PM、PB、PBeuの混植混醸。
混植混醸とは『ゲミシュターサッツ』とも呼ばれ、複数の品種を同時に収穫、同時に醸造する方法。
品種の個性より、テロワールが表現されると言われる。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

Schoenenbourg Grand Cru 2000 Marcel Deiss
シェネンブルグ グラン・クリュ 2000年 マルセル・ダイス
【2014年9月4日】

シェネンブルグ_500

■テイスティングコメント
【外観】
ハチミツを思わせる黄金色。


【香り】
気品を感じさせるぺトロール(重油香)。
微かに香りにピリッとくるニュアンス(ジンジャー)は、硫黄分に由来する。


【味わい】
口に含むと、みずみずしく広がりのある酸味。
斜面下部で収穫された葡萄が多いイメージ。


【イメージ】
その香り高さとみずみずしさから、天空の湖ウユニ塩湖をイメージする。
天空寄りのリースリングであるが、実際は大地寄りのワイン。

ヴィンテージが天空を、土壌が大地をイメージさせたテロワールを体現しているワイン。

大気が薄い山頂、すぐそこが宇宙。
その宙を映す鏡のような湖。
人々が踏み入れられない禁域、神々の聖地。

シェネンブルグimg_500

■概要
リクヴィール村に隣接した南南東向きの斜面。
因みに、当村はフランスの最も美しい村に登録されている。
土壌に硫黄分が多く含まれているのが特徴。
リースリング、ミュスカ、ピノ・グリ、シルヴァネール、シャスラ等の混植。(リースリングが約80%)

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

Altenberg de Bergheim Grand Cru 2000 Marcel Deiss
アルテンベルグ・ド・ベルグハイム グラン・クリュ 2000年 マルセル・ダイス
【2014年9月4日】

アルテンベルク_500

■テイスティングコメント
【外観】
艶のある黄金色。


【香り】
べっこう飴や焦がしたカラメルのような香り。
貴腐香に近いニュアンスもある。


【味わい】
口に含むと、穏やかな甘味。
熟成感をさほど感じさせない、フレッシュな酸味。
真価を発揮するのはまだ先だろう。


【イメージ】
その艶のあるワインは命を照らす黄金色の光のようです。
中心にいるのは神々しいフェニックスでしょうか。

飛翔の軌跡は空へ架かる天国への橋となる。
死は終焉ではなく、希望(再生)だと思わせてくれる。


そのようにイメージしてしまう程、陽のオーラとパワーを放つワイン。

アルテンベルクimg_500

■概要
アルザスにテロワールの概念を持ち込み、AOC法改正を成し遂げたマルセル・ダイス。
1744年から続くダイス家は1945年にワイナリーを設立。
その後、アンドレ氏を経て、現当主ジャン・ミシェル氏は三代目。
1997年からはビオディナミ。
アルテンベルグ グラン・クリュはアルザス伝統品種13種をブレンド。
ブドウの樹一本から約130ml程の低収量は、ディケム、ルロワに匹敵する。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

このページのトップヘ