一觴一詠 酒を詠む

ワインエキスパートの悠です。
30歳で小さいワインのネットショップを起業、現在運営中です。
ブログにはワインに限定せず、日々飲んだ酒をアップしていきます。

ブログ名は【いっしょういちえい】と読みます。
一杯の酒を飲みながら、一つの詩を歌うことです。
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カテゴリ:日本酒 > 長野

菊秀 純米酒 720ml(2017年4月)
【2017年4月27日】

菊秀 純米酒_450

■テイスティングコメント
控えめに、熟したバナナやメロンのような果実香が香る。
口に含むと、苦味を伴う豊かなコクから、透明感のあるミネラリーな酸へと繋がる。
押し寄せる米の旨味が、丸味を帯びた酒の骨格に見事に納まっている。
まろやかさと重心の低さが同居する濃厚な辛口で、鼻を抜ける香りにヒノキのようなニュアンスもある。


※冷よりは、常温かぬる燗が良さそうです。


繊細ながら荘厳な和楽器の旋律のような印象で、どこか懐かしい癒しを感じます。

菊秀 純米酒img2_550

■概要
産地:長野/橘倉酒造
酒米:美山錦(長野県産)
アルコール:15度
精米歩合:59%
酵母:協会901号(香露酵母)
酒母:速醸
仕込み水:八ヶ岳山系千曲川の伏流水(中軟水)


橘倉酒造は、信州・佐久で、江戸・元禄より三百数十年の歴史を持つ。
江戸以前に名主であった井出家は、年貢を納めながら余った米で日本酒を造っており、蔵として記録にあるのは、江戸、延宝五年である。
創業年の記録は無いが、三百数十年の歴史を持つ日本で最も古い蔵元の一つであり、江戸から明治にかけては、酒造りの他にも漢方薬なども手がけ、その歴史資料も数多く残っている。
屋号の「橘倉」は、先祖が平安時代には橘姓だったことから、橘の酒倉の意味に由来している。


信州佐久は北に浅間山、南に八ヶ岳を仰ぎ、美しい千曲川が流れ、標高700mの高原である。
もとより酒は、所謂「工業産品」に非ずして、美しい風土と微生物(麹菌の糖化作用と酵母菌のアルコール発酵)がもたらす「自然の賜(たまもの)」であるという信念のもと、酒造に適した寒冷な気候風土、清冽な水と豊富な米を以て、大地に根ざした酒造りを目指している。

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今錦 特別純米酒 おたまじゃくし ひやおろし 720ml (2016年9月)
【2017年4月20日】

今錦 特別純米酒 おたまじゃくし ひやおろし2_550
今錦 特別純米酒 おたまじゃくし ひやおろし3_550

■テイスティングコメント
外観は、透明感のある淡いイエロー。
若干、熟成の色合いを呈す。
香りは非常に静かで、酸を感じる香りから熟れたリンゴやヨモギのような印象を受ける。
口に含むと、穏やかだがしっかりとしたコクを感じる。
ミネラリーな酸と苦味を伴う旨味が口中に広がり、フィニッシュの切れは良く、二日目になると甘味や旨味が増す。


ハーブのような香りと浮上してくる酸が特徴です。
早朝の朝顔のような、どこか懐かしいセピア色の夏のような純米酒です。

今錦 特別純米酒 おたまじゃくし ひやおろしimg_550

■概要
産地:長野/米澤酒造
酒米:長野県産美山錦100%(標高約650m)
アルコール:16度
精米歩合:59%
仕込み水:南アルプスの湧水(軟水)


明治40年に養命酒発祥の地と同集落である中川村大草にて創業した米澤酒造は、南信州伊那谷、天竜川の東岸に位置する。
良質な南アルプスの湧水に恵まれ、酒米は地元産を使用し、今では珍しくなった和釜による蒸米、酒袋・酒槽による搾りまで、手造りの醸造にこだわる。
長野県生まれの「アルプス酵母」や「協会9号」などの酵母を使うが、蔵に住み着いている「蔵付酵母」と呼ばれる、自然の酵母により、一層味の深みが増す。
今錦という銘柄の由来は、先祖に草相撲の横綱がおり、そのシコ名である。

また、飯沼の棚田(おたまじゃくしが沢山いる)を守る信念のもと、そこの酒米を使用した『おたまじゃくし』というシリーズを出している。
おたまじゃくしシリーズは、その酒質の変遷をおたまじゃくしの成長にかけて3段階に描いている。


★ひやおろしとは、冬に絞られた新酒の鮮度や味が劣化しないように、春先に一度火入れし、大桶に貯蔵したまま一夏熟成させ、2度目の火入れをせず秋口に解禁される酒。

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