しぼりたて山廃 純米生原酒 720ml 香住鶴(2016年 冬)
【2016年12月22日】
■テイスティングコメント
穏やかだが、しっかりと吟醸香が香る。
口に含むと、まず山廃と兵庫北錦由来の豊かな酸味が広がる。
その後、バナナジュースのようなフルーティーな甘味が喉を通る。
苦味を伴うミネラル感と、米の旨味、コクが混ざり合い、舌上の余韻を彩る。
生原酒ならではのフレッシュな味わい。
冬季限定酒。
■概要
産地:兵庫県美方郡香美町/香住鶴株式会社
酒米:兵庫北錦100%(兵庫県産)
アルコール:18度
精米歩合:63%
仕込み水:兵庫県最高峰(1510m)、氷ノ山を源とし日本海に流れ込む清流矢田川と、その矢田川の支流である幸谷川の地下50mより汲み上げた伏流水(軟水)
創業は享保10年(西暦1725年)で、香住鶴は、当時遠く京を離れた応擧と門下生達の心を慰めた酒であると言われている。
大戦後、灘ブランド志向により苦労するも、品質重視の経営方針を継続し、昭和50年代から販売数量が増加する。
他とは一線を画す酒を目指して、昭和42年より「山廃仕込」にこだわり普通酒にも採用、平成11酒造年度より更に「生酛造り」を復活させ、平成23酒造年度より全ての仕込みで「山廃」又は「生酛」を採用する。
原料米は全て酒造好適米(山田錦、五百万石、兵庫北錦)を使用し、常に高品質な酒造りを目指している。
★兵庫北錦とは
「なだひかり」と「五百万石」 を掛け合わせ開発された品種で、兵庫県の北部でしか作られていない。
軟質米で、ふくらみのある酸味を有する酒ができる。