一觴一詠 酒を詠む

ワインエキスパートの悠です。
30歳で小さいワインのネットショップを起業、現在運営中です。
ブログにはワインに限定せず、日々飲んだ酒をアップしていきます。

ブログ名は【いっしょういちえい】と読みます。
一杯の酒を飲みながら、一つの詩を歌うことです。
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カテゴリ:日本酒 > 福島

長期熟成酒 1998年 人気酒造
【2017年6月19日】

長期熟成酒_550
長期熟成酒2_550

■テイスティングコメント
外観はウィスキーを彷彿とさせる濃いブラウン。
スワリングをすると、シェリーのようなランシオ香が鼻腔を抜ける。
その酸化的ニュアンスとは別に、ヒノキ、スギのような木の香りと、トリュフのようなニュアンスが混ざり非常に複雑な香りを放つ。
カラメル、べっ甲飴のような甘い香りと、ぬかの香りが、その複雑な様相を整えている。
口に含むと、アタックは苦味を伴う豊かなコクで、凝縮されている米の旨味、甘味が一度に押し寄せ、ミネラルと同調する余韻は非常に長い。
時が経ち贅肉が落ちて、「酒」の密度が増している印象。


その複雑な酒質から、小さなボトル内とは対極的に大きなスケール感があります。
生命が芽生え、営み、朽ちていき、そして再生していく。
この長期熟成酒には「森羅万象」を感じます。

長期熟成酒img2_550

■概要
産地:福島/人気酒造
アルコール:18度
精米歩合:60%
仕込み水:安達太良山雪解け水(軟水)


※蔵元資料
◆ラベルアート作者:山田 泰
◆作品名:裂
◆作品コメント:桜の大古木が「経てきた時の流れ」を その蕾が「未来の時」を映し出す。

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黒人気 純米吟醸 720ml
【2017年4月1日】

黒人気純米吟醸_550

■テイスティングコメント
淡麗辛口。
清水のようにするすると飲める。
シンプルながら一本筋(ミネラル感)が通っている。
出しゃばることがなく、料理と合わせても、酒だけで飲んでも良い。
控えめに香る吟醸香、雑味の無い酒質、自然体の味わい。


見て(飲んで)いて安心する、地蔵菩薩のような酒です。


黒人気純米吟醸img2_550

■概要
産地:福島/人気酒造
酒米:掛米・チヨニシキ/麹米・五百万石
精米歩合:60%
日本酒度:+3.0
酸度:1.5
アルコール度数:15度
仕込み水:安達太良山の伏流水(軟水)

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花春 濃醇純米酒 720ml
【2017年3月22日】

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■テイスティングコメント
バナナのような甘い香りと吟醸香が混ざり合い、控えめに香る。
口に含むと、濃厚な米の旨味が広がるが、だらだらと間延びせず、鉱物を彷彿とさせるミネラル感が心地よい切れ味を演出する。
名前の通り濃厚で肉厚な骨格で、飲んだ後の余韻は長い。


常温だと素っ気ないが、ぬる燗にすると酒が開く。
まろやかなコクと甘味のハーモニーが心身を癒す。


どっしりと重心が低く重い酒。
悠久の歳月を感じる石造建築のような安定感があります。

花春濃醇純米酒img2_550

■概要
産地:福島/花春酒造
酒米:会津産まいひめ100%
アルコール:15度以上16度未満
日本酒度:-1.5
酸度:1.7
精米歩合:55%
酵母:花春吟醸酵母
仕込み水:中硬水(超純水製造システムにより硬度は調整できる)


1718年に宮森久右衛門が鶴ヶ城外堀東門天寧寺口に酒造業を興す。
1868年に鳥羽伏見の戦いから戊辰戦争が勃発し、酒屋は消失するが、五代目井筒屋久右衛門が再建し酒造に着手する。
人々の心に「花のような明るさと、春のような和やかさ」を取り戻すべく、酒銘を、漢詩「花開酒国春」にちなみ「花春」と改めた。
2018年に300周年を迎える花春酒造は伝統を守りつつ、設備の機械化、省エネルギー化、環境への配慮、自動制御化等に取り組み、時代とともに進化している。

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