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ロッソ・デル・コンタディーノ No.10 2012年 マグナム フランク・コーネリッセン
Rosso del Contadino No.10 2012 Magnum Frank Cornelissen
ロッソ・デル・コンタディーノ No.10 2012年 マグナム フランク・コーネリッセン
【2014年9月13日】
■テイスティングコメント
【外観】
くすんだガーネット色。
グラスを伝うワインの涙の粘度は高い。
【香り】
華やかなブルーベリーのアロマに、シナモンのようなスパイス香が加わる。
バックにドライハーブのニュアンスもある。
【味わい】
溌剌とした酸味とゴツゴツした渋味があり、荒々しい。
ビオワインによく表れるナッツのような香ばしさを強く感じる。
とても熱(火山)を感じるワイン。
開けて一週間経っても、まだまだ元気です。
【イメージ】
感じるのは、熱、ゴツゴツした鉱石、溶岩等のマテリアルのような要素。
しかし焼き尽くすだけではなく、その遥か先に生命の躍動が感じられる。
大地由来のワインのようであるが、その根源は宇宙ではないかと思わせるほどのパワーを感じる。
生命起源論、パンスペルミア説が思い浮かぶワイン。
【2014年5月23日】
■テイスティングコメント
外観の成熟感はグルナッシュに似ていたのですが、飲んでみるとしっかりとタンニンがあります。
第二アロマが前へ出ていたので、前ヴィンテージとは違った印象でした。
前の年はもっとゴツゴツしていて煮えたぎったマグマのようでしたが、今回は綺麗に落ち着いていました。
それでも、やはりクレイジーな造りは健在で、楽しくいただきました。
暑い夏の日、夕立の後でも涼しくならない。
そんな中、黄昏時の道を歩いていく、そんなイメージです。
■概要
葡萄品種:ネレッロマスカレーゼ主体(サンジョヴェーゼ、ミネッラネーラ、カリカンテ、ミネッラビアンカ、カタラット、グレカニコドラート)
元エージェントのフランク・コーネリッセンが、2001年よりエトナ山麓でワインを造り始める。
No.10(2012年)は、No.9(2011年)より、火山的だと言われている。
無肥料栽培、不耗起、無除草剤、更にボルドー液も使用しない徹底された無農薬主義。
その為、葡萄は力強く育ち凝縮されていく。
二酸化硫黄は無添加でノンフィルター。
樽香も人的関与と捉えて、テラコッタの壺(アンフォラ)を醗酵、熟成に使用している。
ここまで徹底して人的関与を極限まで廃し、テロワールそのもののワインを造りだす。
アッボッカテッロ 2012年 レ・コステ・ディ・ジャン・マルコ・アントヌツィ
l'Abboccatello 2012 V.d.T.Bianco
LE COSTE DI GIAN MARCO ANTONUZI
アッボッカテッロ 2012年
レ・コステ・ディ・ジャン・マルコ・アントヌツィ
【2014年8月22日】
【香り】
少し茶色になったリンゴの蜜の香り、貴腐のようなニュアンスもある。
熟したマンゴーのようなトロピカル的なアクセントもバックにある。
【味わい】
口に含むとジンジャーのようなスパイス感もあり、優しい口当たり。
飲んでいると、暖かい風を感じそう。
【イメージ】
南国、蒸し暑い夏。
熱帯モンスーン気候下の雨期。
真っ赤な夕日と原生林。
大地のパワーを感じます。
未加工のダイヤモンドのようなワイン。
素材のままで美しく完成されている。
嫌味なく身体に染み込んでいく。
Les Vins Contes Quille de Joieに似てます。
あちらも原生林でしたが、涼やかな初夏の渓流。
こちらは、熱帯。
これはテロワールの違いでしょう。
■概要
葡萄品種:プロカニコ、マルヴァジア等。
国境を越えてパカレ(自然派ワインの達人)の下で研修を受けたこともある、若き新星。
ジャン・マルコ氏が(フランス人の彼女と)イタリア中部ラツィオのグラードリ村(荒れ地)に設立したワイナリー。
所有する畑は、カルデラ湖であるボルセーナ湖を見下ろす元火山だった場所で、ミネラルと鉄分を豊富に含んだ土壌。
ビオディナミ農法で、化学薬品は一切使わないが、物事に固執せず、常に新しいことに挑戦する躍進的な生産者である。