Saint Joseph Blanc 2011 Domaine Mathilde et Yves Gangloff
サン・ジョセフ ブラン 2011年 ドメーヌ・マチルド・エ・イヴ・ガングロフ
【2017年10月26日】
■テイスティングコメント
【外観】
クリスタルのように透明感のあるイエローゴールド色。
2012年より、明るく深い色合い。
【香り】
熟したパイナップルやパッションフルーツのような果実香が華やかに香る。
酸味を彷彿とさせる香りに、蜂蜜やキャラメルのような甘味を感じる香りが混ざり合う。
【味わい】
口に含むと、滑らかでみずみずしい豊かな酸味が広がる。
2012年より、芳醇ながらもエレガントなボディで、余韻に広がる苦味(ミネラル感)も強い。
2012年と多くの共通点がある中での多少の差異は矛盾するようだが時間経過に起因するもので、ワインがそのポテンシャルを発揮するにはある程度の時間を要するということかもしれない。
【イメージ】
2012年より、アロマティックで官能的、若々しくフレッシュな味わいです。
華やかで様々な香り(要素)を放つので、豊穣の女神(大地)を彷彿とさせます。
造りは女性的な印象ですが、女性自身というよりは、男性が思い描く理想の女性に近いかもしれません。
■概要
ガングロフは評論家には左右されない生産者と言われ、雑誌や評論家のインタビューを嫌い、マスコミに登場することもあまりないと言う。
山奥で葡萄と向かい合い、ワインと対話しながら、ワイン醸造の日々を送っている。
日本の侍を彷彿とさせる彼が一躍有名になったきっかけは、2000年にジャンシス・ロビンソンが携わる「オックスフォード・コンパニオン・トゥ・ワイン」で、「最も将来有望な28人」の1人に選ばれたことである。
そのただ一度の登場で、翌年の2001年以来、予約しなくては買えないカルトワインとなった。
急勾配の丘陵に広がる畑でオーガニック栽培を行い、全てを手作業でこなす。
ステンレスタンクで発酵、新樽、古い小樽を用いて熟成し、ワインの澱引きはなく、酸化防止剤も最低限しか使用しない。
コート・ロティに3ha、コンドリューに2.5ha、サン・ジョセフに2.4haを所有する小規模なドメーヌで、ワインの生産量は僅か30樽弱で日本への入荷は数ケースのみである。
コンドリューにつていはその一部をローヌの名門ギガルに卸しているそうだ。