一觴一詠 酒を詠む

ワインエキスパートの悠です。
30歳で小さいワインのネットショップを起業、現在運営中です。
ブログにはワインに限定せず、日々飲んだ酒をアップしていきます。

ブログ名は【いっしょういちえい】と読みます。
一杯の酒を飲みながら、一つの詩を歌うことです。
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2017年04月

Rudesheim Berg Rottland Riesling Grand Cru 2001
Weingut Georg Breuer
リュデスハイム ベルク・ロットランド リースリング グラン・クリュ 2001年
ゲオルグ・ブロイヤー
【2014年8月24日】

ロットランド2001_500

■テイスティングコメント
【外観】
透明感と艶があるイエロー。


【香り】
熟した柑橘系のアロマ。
ソヴァージュは柚子でしたが、ロットランドは蜜柑。
焼いたトーストの香ばしい香り、バター(人によってはクリームブリュレ笑)のニュアンスもあり。


【味わい】
奥深く力強い辛口。
鉱物のようなミネラルと酸味が口中に広がる。


【イメージ】
圧倒的に"大地"のリースリング。
その属性を通して、巨木の根が見える。


過去に飲んだリュデスタイム・ビショフスベルグ・BA 1993年も大地と巨木のイメージでした。
悠久の時を感じさせる世界樹でしたが、こちらも似ています。
しかし、こちらは木より大地、鉱石のイメージが強いです。


植物は地中に根を伸ばす。
地中深く鉱石とともに静かに存在する自然霊グノーム。
彼らは鉱石と岩石を通じ、大地の記憶を集め、植物を通してそれを運ぶ。
遥かなる大地の記憶。
人類より永くそこにあり続ける。


どこか幻想的なこのワインは、口に含むと大地そのものを飲んでいるようです。
葡萄により地中深くの養分を吸い上げられ造られるワインの性質上、あながち幻想とも言い切れないかもしれません。
大地の力を集約したようなポテンシャルはグラン・クリュの所以でしょうか。

飲み頃は、まだ10年弱先かもしれません。

ロットランド2001img_500

■概要
ベルク・ロットランドは特級の中でも華やかと評される、ラインガウの恩恵を限りなく受ける最高の区画。
2001年はテレーザ女史ではなく、貴重な先代ベルンハルト氏のワイン。

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Sauvage Riesling 2003 Weingut Georg Breuer
ソヴァージュ・リースリング 2003年 ゲオルグ・ブロイヤー
【2014年8月24日】

ソヴァージュ2003_500

■テイスティングコメント
【外観】
輝きのあるゴールドイエロー。


【香り】
熟した柑橘系のアロマ、柚子のような印象。


【味わい】
口に含むと、伸びやかな酸味とミネラル感が広がる。
キリッとした辛口で、どこかエスニックな世界観のようだ。


【イメージ】
ラインガウのリースリングはテロワールの影響か、"大地"のリースリングが多い。
しかし、こちらのソヴァージュは"天空"寄りでした。(大地属性?の海も視えましたが)


舞台は、東洋と西洋、イスラムとキリストの架け橋となるトルコ。
そこは朝霧の中の港、エーゲ海に面するイズミール。
吹き抜ける浜風と、風に感じる塩味(ミネラル感)。


キーワードは"架け橋"。
結ぶのは国家?宗教?信念?
それとも、父から娘への想いか。
その想いは、信念となりドイツワイン文化の礎となる。

ソヴァージュ2003img_500

■概要
100年ほど前、世界でもてはやされたラインガウの辛口リースリング。
その復権をモットーに立ち上がったのがゲオルグ・ブロイヤー醸造所。
実際はシュペートレーゼ以上の果汁を使用しているが、表記はQ.b.Aとなっている。
因みに2003年は先代ベルンハルト氏が健在だった頃のワインだ。

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Bourgogne Grand Ordinaire Blanc 2011 Maison Leroy
ブルゴーニュ・グラン・オルディネール ブラン 2011年
メゾン・ルロワ
【2014年8月23日】

BGOB2011_500

■テイスティングコメント
【外観】
2011年にしては深いレモンイエロー。


【香り】
グレープフルーツのアロマに、少し熟成が進んだ栗の皮のニュアンスが重なる。
ヨーグルトのような香りもバックにある。


【味わい】
口に含むと、エレガントな酸、苦みを伴うコク、水のような透明感の余韻。
熟成が進んだ高級ブルゴーニュの印象がある。


【イメージ】
月の砂漠、星の欠片、宙(そら)には、流星群。
辺り一面に月の砂(レゴリス)、降り注ぐ星々。


ルロワのイメージは、どこまでも月です。

以前、ドメーヌ・ドーヴネを飲んだときにイメージしたのは、宇宙から見た地球。
やはりメゾン・ルロワも印象が近い。
(因みに、DRCを飲んだときは、地球の大海原を思い浮かべました)


ルロワと言えば、月並みですが、やはりビオディナミです。
上記は平たく言うと占星術に基づいた自然農法。
(メゾンのBGOがビオかどうかは、とりあえず置いておく)


ビオを飲んだ場合、僕は大地をイメージすることが多いのですが、彼女のワインを飲むと宇宙をイメージします。
月の農法によって造られたワインは、ある領域まで達すると星を見せるのでしょうか。

BGOB2011img_500

■概要
葡萄品種:シャルドネ

言わずと知れたブルゴーニュでトップクラスのルロワ。
グラン・オルディネールだからと言って侮れません。
難しい2011年ですが、素晴らしい出来でした。

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