一觴一詠 酒を詠む

ワインエキスパートの悠です。
30歳で小さいワインのネットショップを起業、現在運営中です。
ブログにはワインに限定せず、日々飲んだ酒をアップしていきます。

ブログ名は【いっしょういちえい】と読みます。
一杯の酒を飲みながら、一つの詩を歌うことです。
当ブログの写真や文章等の著作権は全て管理人に帰属しており、無断転載は禁止です。
初めての方はこちらをご参照ください。 ▶当ブログの趣旨

2017年03月

菊水 無冠帝 吟醸生酒 720ml
【2017年3月25日】

無冠帝_550

■テイスティングコメント
バナナのような芳醇で甘い吟醸香が香る。
口に含むと、まろやかなコクと米の旨味を感じる。
切れのある辛口ながら、生酒ならではの旨口に仕上がっている。
上品なミネラル感が後味を引き締め、余韻は雪解けのように綺麗に消えていく。
五百万石ならではのシャープな味わい。

その酒質とスタイリッシュなボトルから、渓流のように爽やかなイメージです。
蔵元ではロックや冷、常温を推奨していますが、私的には冷かぬる燗(常温より微かに高い温度)を推します。
前者は勿論、無冠帝のポテンシャルを引き出しますが、後者は仄かに丸味を帯びて、ホッと一息つけます。

無冠帝img_550

■概要
産地:新潟/菊水酒造
酒米 :五百万石
精米歩合:55%
日本酒度:+5
酸度:1.2
アルコール度数:15%
仕込み水:加治川の伏流水(軟水)

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

Cerasuolo Montepulciano D'Abruzzo 1999
EdoardoValentini
チェラスオーロ・ディ・モンテプルチアーノ・ダブルッツォ・ロゼ 1999年
エドアルド・ヴァレンティーニ
【2014年7月12日】

チェラスオーロ・モンテプルチアーノ・ダブルッツォ・ロゼ_500

■テイスティングコメント
【外観】
微かに霞んだサーモンピンク。


【香り】
リンゴ、スイカの皮(実ではない)のアロマ。
コーヒー豆のチョコのような香ばしさも感じる。


【味わい】
モカ等、ストレート系のコーヒーのニュアンスは、やはり酸とタンニンに由来する。
凛としたミネラル感と強すぎない苦味を伴うコクを感じるがナチュラル。
ブラインドで出されたら、白ワインと答えてしまうかもしれない。


【イメージ】
老後、子供に戻っていくように、ワインは水に戻っていくんだろうと思えてしまうワイン。
雑味もなし、非常にスムーズです。
原始的なのか、洗練されているのか、対極の属性が同調していて、奥の奥までは覗けません。
その純朴さから、雨上がりの畑や農村をイメージします。

チェラスオーロ・モンテプルチアーノ・ダブルッツォ・ロゼimg_578

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

Kiedricher Grafenberg Riesling Trockenbeerenauslese 1990 Weingut Robert Weil
キートリッヒャー・グレーフェンベルク リースリング・トロッケンベーレンアウスレーゼ 1990年
ロバート・ヴァイル
【2014年7月6日】

リースリング・トロッケンベーレンアウスレーゼ_500

■イメージ
ゲオルグ・ブロイヤーに続いて、こちらも熟成甘口リースリング。
こちらはトロッケンベーレンアウスレーゼ。

ゲオルグ・ブロイヤーは世界樹を彷彿させる大地のリースリングでしたが、こちらは天空のリースリングでした。
抜けるような青空ではなく、空気の薄い高山から眺めたような澄んだ星空。

熟成期間と反比例するようなフレッシュな酸味と、厳かな深い甘味。
測り知れない領域がどこか宇宙を連想させます。

人生最期に飲むなら、こんなワインが良いです。

リースリング・トロッケンベーレンアウスレーゼimg_600

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

このページのトップヘ